切削タップと転造タップの違いは何ですか?
カテゴリー:技術
切削タップは、円筒内面にねじの溝を掘り下げてねじを作りますが、転造タップは、円筒内面にねじの山を盛り上げてねじを作ります。
切削タップは溝を掘るという事で掘られた部分が切り屑となって現れます。
これに対して、転造タップは、谷にする部分を潰して押し出されたものを寄せて山にします。
このため、転造タップは原則として切り屑が出ません。
めねじ立てに際するタップの破損事故の多くは、切り屑がその原因を作っていたりするのですが、
転造タップでは切り屑を出さない事でタップの破損が起き難くなります。
反面、切削タップよりも加工時により多くのトルク(回転力)を必要とし、
また、より精度の高い下穴が必要になります。
塑性加工のため、あまりにも硬かったり脆かったりする素材には適用できないです。
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